『 看護の生理学(1) 』―人間をみる看護の視点
薄井坦子・瀨江千史 著
看護婦が看護的な判断を高めるために必要としている生理学は、細分化された医学的な「ヒトの生理学」ではなく、看護の専門性に導かれた、常に対象の全体性を生活との関連性において的確に把握するための「人間の生理学」である。
本書は、主として編集部からの質問に著者たちが回答、説明するという形を採っている。
また本書は、図版中心に組まれた 薄井坦子著 『ナースが視る人体』(講談社・1987)を文章で説明した、いわば記述篇である。
【第1巻】
■現代社白鳳選書 21
■第1版/1993年/248頁
■定価 1,600円 (税別) ■ISBN 978-4-87474-077-4
目次
【第1章】 食と排泄(口腔から肛門まで)
第1節 生命体にとって「食と排泄」とは何か
1.生命体とは何か
(1) 生命体と非生命体
(2) 代謝の構造
(3) 生命体と環境との相互浸透
2.生命体にとって食とは何か
第2節 人間にとっての食の特殊性
1.人間は生命体である
2.認識生理学とは何か
3.脳とは何か
4.認識とは何か
5.認識による生理構造の統括
6.人間の食の特殊性
第3節 消化・吸収とは何か
1.消化とは何か
2.吸収とは何か
第4節 人間の消化吸収器官の構造
1.「生命の歴史」にみる発展
2.人間の腸管および消化腺の構造
(1) 腸管の一般的構造
(2) 口腔と咽頭と食道の構造
(3) 胃の構造
(4) 小腸の構造
(5) 大腸の構造
(6) 消化腺の構造
第5節 人間の消化吸収器官のはたらき ―食物の長い旅
1.取り入れて、咀嚼する
2.飲み込む
3.胃における消化と吸収
4.小腸での消化と吸収
(1) 胃から小腸へ送る
(2) 小腸での消化
(3) 小腸での吸収
5.大腸での吸収、そして排泄