『KOMI記録システム』―KOMI理論で展開する記録様式
金井一薫 著
本書は、『 KOMI理論 』 の実践編であり、理論展開のための記録ツールとして開発されたものである。
これまで著者が 30年以上にわたって取り組んできた、“看護 ・介護思想研究”の集大成ともいえる 『 KOMI理論 』 に続いて、著者は本書を “実践記録研究”の集大成として、まとめ上げた。
実践は理論に裏づけられて展開してこそ意味があり、また理論は実践に支えられてこそ役割を果たすものである。
「KOMI記録システム」 は、これから先も、心の底から日本の臨床を支えようとする人々によって、活用され、改良され、 成長発達していくことであろう。
■ 第1版/2004年/A4判/228頁
■ 定価 2,500円 (税別) ■ ISBN 978-4-87474-118-4
目次
■第1章 「KOMI記録システム」の履歴書
1. 第1ステップ 「KOMIチャート」の誕生
2. 第2ステップ 「KOMIチャートシステム・2000」の誕生
3. 第3ステップ 「KOMIチャートシステム・2001」の誕生
4. 第4ステップ 「KOMI記録システム」の誕生
■第2章 「KOMI理論」を基盤にした“実践方法論”
1. ケアの目的論を確認する
2. ケアのための“疾病論”の存在
3. 対象論の全体像を描く
4. 方法論が目指すもの
■第3章 方法論展開の道具としての「KOMIチャートシステム」
1. 「KOMIチャートシステム」の構成要素
2. 「KOMIチャートシステム」の具体像
3. 各シートの特徴と活用のポイント
■第4章 “生命力の姿”を映し出す「KOMIレーダーチャート」
1. 「KOMIレーダーチャート」の活用法
2. 「KOMIレーダーチャート」マーク時の判断ポイント
3. 「KOMIレーダーチャート」を読む
■第5章 「KOMIチャート」で生活の全体像を描く
―“もてる力”と“生活の不自由度”を知る
1. 「KOMIチャート」を支える基本的な視点
2. 「KOMIチャート」マーク時の手引き
3. 各項目チェック時の判断ポイント
■第6章 アセスメントから“個別ケアプラン”作成へ
1. 情報の整理
2. アセスメント
3. ケアプランの作成
4. 個別ケアの実践に向けて
5. ケアマネジメント展開のためのプログラム
■第7章 「KOMI記録システム」を構成する3種類の新記録用紙
―ケアの質を保証し、仕事の能率を上げるシート類
1. 「KOMIケアリングシート」の理念と活用法
2. 「KOMI治療展開シート」の意義と活用法
3. 「KOMI場面シート」の意義と活用法
■第8章 “情報開示”や“継続ケア”を実現するために
1. 「KOMIチャートシステム」を活用した“継続ケア”のあり方
2. 「KOMIサマリーチャート」をマスターするために
3. 5枚の「KOMIサマリーチャート」から事実を読み解く
■第9章 看護・介護学生の“実習展開”を支援する
1. 「看護・介護過程」とは何か
2. 「KOMI理論」で展開する「看護・介護過程」の視点
3. 実習記録としての「KOMI記録システム」
■第10章 「KOMIの痴呆症スケール」と“スタンダードケアプラン”
1. 「KOMIの痴呆症スケール」とは何か
2. 各グループ別に見た「KOMIチャート」と「KOMIレーダーチャート」の特徴
3. グループ別に見る“欠落している認識”と“残された能力”
4. “スタンダードケアプラン”立案の試み
5. 結論
6. 本研究の価値と今後への期待
■補 章 「Q&A」
1. 「KOMIチャート」に関する質問と答え
2. 「KOMIレーダーチャート」に関する質問と答え
3. 「KOMIチャートシステム」の活用全体に関する質問と答え
4. 「KOMI記録システム」の電子化に関連した質問と答え